久々に見た良い夢。

夢の内容は、
起床後、薄れるものだが、
良かった夢だけは、
印象の強かった箇所を、
再度イメージしながら、
記録することにしている。
確か、
濃霧の中を歩いていた。
いや、
濃霧は足元に広がっていた。
てことは、
雲の上を歩いてたのか?
果てしなく続くウッドデッキ
に沿って歩いてた。
ふと、前方に、
おしゃれな山小屋が見えてきた。
屋根が開閉式になっている。
屋根は全開だった。
変な家だなぁと思っていると、
目の前にあったベンチに、
急に座りたくなった。
そういや、
さっきまでは、
あんなに軽快に歩いてたのに、
なぜか、やけに疲れる。
ベンチに腰掛けるや否や、
背後の小扉が開き、
誰かが入ってきた。
後ろを振り返るのも億劫なので、
顔は見えなかった。
どうやら紳士的な御老人の様だ。
その御老人も、
同じベンチの端に腰掛けた。
「お前も、もう96歳か」
「96歳??」
ふと自分の手を見ると、
見たことのない皺が刻まれていた。
これが自分の手か?
でも少なくとも96までは生きられるのか。
ラッキー♪
それはそうと、懐かしい声だった。
「爺ちゃんじゃないか!」
「お前の方が爺さんだけどな笑」
確かに祖父は96までは生きられなかった。
「最近あのコとは上手くいってるのか?」
「あのコって誰?」
「いや名前は知らないけど、○○に似てるコだ。」
「○○に似てるコ?そんなコいたっけ?」
「着物がよく似合い、お育ちが良さそうで、
 人情味あふれる、しっかり者。
 頭は良いのに、せっかちで、
 ちょっとプライドが高いコ」
「ああ、あのコか。
 確かに○○に瓜二つだな笑」
「どんなコだ?」
「おそらく僕の上に立ちたいのだろう。
 たぶん僕に先輩面されたくないのだ。
 そういうところは幼くて玉に瑕だけど、
 実際、僕よりマジメだし、文句は言えない。
 もう少し優しくしてくれると嬉しいんだけどね笑
 そこが○○とは違うところだ。」
「それはそうと、あの金物屋は、まだあるのか?」
「どこの金物屋?」
「あの陸橋の手前の」
「ああ、あの店なら、とっくに店じまいしたよ」
「あの店にあった特殊な金具の形がどんなだったか、
 お前に聞きたくてな」
「この山小屋の修理でもするの?」
この自分の寝言で目が覚めた。
僕が、あのコに惹かれる理由が分かった。
あのコは、祖母に瓜二つだから。
もしかして、祖母の生まれ変わり?
いや、そんなはずはない。
祖母が亡くなったのは、
あのコが生まれた後だから。